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category: 芸能
DATE : 2007/09/07 (Fri)
DATE : 2007/09/07 (Fri)
映画「サヨナラ」を見た人は、どれくらいいるのだろうか。50年以上前の作品だから、
今騒がれている段階の世代でも、年齢から、見るような作品ではない。見ていたのは、子供向けの「丹下作善」とか、「鞍馬天狗」とか、「水戸黄門」ぐらいだろう。だとすると、ごくわずかということになる。
ワシントン・ポストなどの米メディアは、ナンシー梅木さんが、米国のミズーリ州の老人ホームで8月28日に亡くなったことを伝えた。死因はがんで78歳だった。
ナンシー梅木さんは、日本人の女優として、唯一米アカデミー賞助演女優賞を受賞したことで知られている。近年では、渡辺謙や菊池凛子などが、アカデミー賞にノミネートされるようになってはいるが、未だに受賞者は出ていない。
ナンシー梅木さんは、北海道小樽市出身で、米兵相手のクラブでジャズシンガーとして人気を集めたのち、渡米し、ハリウッド映画の「サヨナラ」で、米兵と恋に落ちる 日本人女性を演じ、アカデミー賞助演女優賞を受賞した。東洋人で初のオスカーだった。
ナンシー梅木さんが受賞した「サヨナラ」は、戦後10年のころであり、既に半世紀を経過した作品だ。菊池凛子が「日本人でオスカーに輝いた方がいたなんて知りませんでした」と語ったように、日本人の記憶からは消えかかっている。
「サヨナラ」でナンシー梅木が演じた女性は、戦後間もない時期の、日本女性の一面を間違いなく演じていた。
戦争の記憶が遠のくように、ナンシー梅木もその生涯を閉じたが、忘れてはならないものとして記憶にとどめておきたい。
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